中谷潤人のスーパーバンタム級初戦は、瞬く間に
年間最高試合候補へと発展した。3階級制覇王者でRingのパウンド・フォー・パウンド・ランキング6位に評価される中谷は、『Ring V』のセミファイナルで、気迫あふれる
セバスチャン・ヘルナンデスと厳しいマッチアップを強いられた。
中谷潤人(32勝0敗、24KO)は序盤からアッパーカットを効果的に当て続け、最初の6回でセバスチャン・ヘルナンデスを142対94と大きく上回った。
しかし、無敗のメキシカンは距離を詰めてプレッシャーを強め、中谷に高いペースを維持させる展開を強いたことで、後半のパンチスタッツにその影響が表れた。
ヘルナンデスは後半6ラウンドで放ったパンチ数でも568対409と大きく上回り、ヒット数でも179対155で日本のスターを凌駕したため、どちらが勝者だったのかについてジャッジのスコアを巡る議論が生じた。
ゲイリー・キタノスキーとマイク・ヘイエルはともに115-113で中谷潤人を支持し、接戦ながら妥当な採点と映った。一方で、ナワフ・アルモハイミードの118-110というスコアは大きくかけ離れていた。